駐在妻とダイバーシティマネジメント

最近ルンバを飼いだした。
半年前から飼うと嫁に約束していたのだが、ついに来た。なぜ半年もかかったかというと、物価が高いとの噂だけが先攻するスイスではあるが、電化製品については安いことも多い此処スイスに来るまで待っていたのだ。そもそもルンバを飼う約束なのだが、去年の夏頃、嫁が働きだした頃にさかのぼる。ドイツで仕事を見つけることが出来たら、MINIを買い与えると約束していたのだが、予想以上に早く仕事が見つかってしまったたために、MINIを買い与える余裕もない、と、いうか、そもそも2台目の車なんて必要ないことに気付き、バツが悪くなり、MINIの変わりにルンバを買った次第だ。


話は変わるが、奥様方の口コミサイト「大手小町」を気晴らしに読むことがある。「結婚してからの夫婦のあり方」みたいなトピは参考になることが多い。そんな大手小町では、結構な頻度で

「夫/妻の海外転勤で日本で会社を辞めるが、現地でも仕事は見つかるだろうか」

みたいなお悩み相談が出現する。それに対する回答は半数以上(感覚値)、

「海外では配偶者にはビザが降りない」
「絶対に無理だ」
「働けるだけの英語力はあるか」

などのネガティブなコメントである。。転勤で浮かれている人への妬みか、経験者の苦言かは分からないが、そのネガティブさに驚く。もちろん挑戦者が叩かれるネガティブ発言は、いつの時代も変わらないのかもしれないが、それにしてもその考え方はこれから日本人のグローバル進出を妨げる危険な「常識」だとおもう。


そもそも、就労許可なしの配偶者ビザを就労可能ビザに変更するのは、その国のルールに圧倒的に左右される。絶対的に無理な国があれば、その逆もある。配偶者の就労を社則で縛っている会社もあるケースについてはどうでも良いが、就労可能なビザがどう・・・とかより、まず、本人が日本からのキャリアを繋ぎたいという意思があるのであれば、まずトライすべきではないかと思う。

僕のまわりのキャリアを繋いだ人のケースだと、①旦那がロンドン留学。日本で外資系に勤めていた奥様は、外資系のスイス本社で旦那の在学中2年間勤務。
②旦那が海外転職。妻、就職活動して日本でやっていた専門職で同じようなポジションを見つける。②は私のケースだが、探せば様々なケースが出てくる。一般論として出来る出来ない議論するよりも、まずは、その人にグローバルでも通用するスキルがあるかどうかだろう。ちなみに、②の我が家のケースであるが、我が家の大奥様は、決してバリキャリの人ではないし、上昇志向も低い方である。ただ、僕より手に職があるだけだ。

僕の知人で、夫の海外赴任で泣く泣くキャリアを断ったがいる。
駐在中も仕事をしていないことがモヤモヤしていたとのことだ。
モヤモヤする人が一人でも減り、日本の常識が少しずつ変わることを応援したいと思う。
そしてルンバは便利です。
・ダイバーシティマネジメントという言葉を使ってしまったが、個人的にはダイバーシティマネジメント=女性の活躍と単に置き換えるつもりはない。もちろん、世界水準から日本の女性躍進が遅れているのは間違いない。ただし、単一民族の日本でも、女性 or 男性のダイバーシティしかないかと言えば、全くの間違いだろう。目に見えるダイバーシティも男性・女性以外に多くあるが、目に見えないダイバーシティ、言いかれば個々の考え方・価値観・生き方、、、を本来のダイバーシティ定義と考えている。この件については、またいつかエントリーしたい。


コメント

  1. Anonymous より:

    まったく同意見です。私の妻も2つ目のサンプルになります。私の海外就職を機に欧州に移住し、数年前には起業し、今では私の年収を超える年もあります。ネット上では、海外就職にはネイティブ並みの現地語能力、特殊な資格等がなければ、就職は不可能に近いと頻繁にみます。私も妻も、小学生並みの現地語能力、特殊な資格もありませんが、当地にてアッパーミドル以上の生活はできています。スポンサーカンパニーが見つからなければ、自分がスポンサーにもなることもできますよね! ネット上にある情報をどこまで信じて、どのように行動に移すかで、先に進む道は大きく変わりますよね。お互いに前向きに頑張りましょうね。

  2. MT より:

    コメントありがとうございました。知ったようなふりしたエントリーお許し下さい。自らがスポンサーになる道もあるとは!目から鱗です。<br /><br />そういった情報がネットで頻繁に目にするようになり、常識が変わっていけば、キャリアを諦めてしまっている駐在妻・駐在夫の方々にも少しは影響するのではないかと思います。日本の素晴らしいサービス・プロダクトが遠くはなれた「駐在先」でも花咲くストーリーがこれからも多く見られたらと思います。貴重なコメントありがとうございました。

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