IMD合格(3) 推薦状と危機

MBA受験

推薦状については、出願の3ヶ月ほどの2013年10月末から依頼を始めた。ちょうど一時帰国のタイミングにあわせて、と、いうか、推薦状の依頼のタイミングにあわせて一時帰国を組んだわけだ。
推薦者となりうる候補は5人。

1.前職 最初の上司(日本人、確定)
2.前職 今でもメンターの元上司(東欧人、忙しさ次第)
3.現職 上司(ドイツ人、ほぼ確定だった)
4.現職 プロジェクトマネージャー(スイス人、どうだろう)
5.大学の教授(ベトナム人、バックアップとして)

別に、敢えて国籍を散らばしたわけでもなく、たまたまのメンバーだ。日本人について、彼女以外にも2人上司がいたが、彼女以外に気軽に頼みたいと思う人ではなかった。IMDの場合3通必要だったため、単純に上から人選んだ。これが最初の過ちであった。
まず、最初のふたりは前職の職場まで赴きふたりと別々に食事をし、推薦状を書いてもらうようお願いした。
要件は伝えず食事に誘ったため、「推薦状のお願いか、前職に復帰させて欲しいお願いか、どっちかだろうと思った」と言われた。まあ、良いでしょう。
この二人については、後日スイスに戻った後電話で詳細を説明し、フォームを送りそれぞれ締め切りの1ヶ月前までに書いてもらうようにお願いしたが、1.日本人の元上司は願書提出した2週間前、2.東欧人については締め切り3日前にギリギリ提出できた。一回だけ目を通させてもらったが、特に注文をつける訳でもなく、潔よく、ふたつ返事でOKを出した。後々見直してみると、スペルミスも文法間違いもかなり多く、設問に対して1文だけで答えるところもあったり、願書提出後に、これはかなりやばかったかなー、と、不安になったのである。

で、問題は現職のドイツ人だ。多くのスクールが現職の会社に内緒で出願をさせてくれるよう、現職へ報告するタイミングは非常に重要であるのは言われなくてもわかる。僕の場合は、現職上司は非常にクールでオープンで良い関係も築けていた人だったので、まあ、だいじょぶであろうと思っていたのだが、甘かった。
まず第一に、根っからの技術屋の彼は、MBAが大嫌いだ、と、いうことに推薦状のお願いをした時に言われた。3年間で会社のオーナーが5回変わった事のある彼は、とりあえずビジネス側の人間に私怨をもっていたのだ。その割には、けっこうまともな推薦状を書いてくれたのには感謝している。しかしながら、スコアリングが厳しい。後々分かったのだが、一般的に、ドイツ人はスコアに厳しいお国柄のようだ。もし満点のスコアをあげちゃったら、それ以上伸びないってことでしょ?とかなんとか言っていた。ドイツ人のサンプル数を増やしても、同様の回答が帰ってきたので、お国柄ということで納得しといた。さらにそして、紙に残るものには徹底的にもちろんこだわる。紙に残る以上曲がったことは出来ないのだ。

さらに問題となったのは、僕が年末で去る可能性があると分かると、さっそく僕のタスクを他の人に振り出した。さすがに、これは参った。クールだと思っていたが、僕はまだまだ見極める力が弱くお人よしだったようだ。幸いなことに、年始から取り組んでいたイノベーションプロジェクトが大ボスに認められ、今はそれに取り組んでいるため、少なくとも年内は社内ジョブレスになることだけは避けられそうだ。ただし、財務状況のよくない会社なので、万が一のために身の振り方だけは考えておこうと思う。

たかが推薦状で、されど推薦状な予想だにしなかったすったもんが起きたが、良いことを学んだように思う。
推薦状でやっちゃいけない典型みたいなパターンになったが、後世では同じ過ちが起きないことを願う。

photo credit: Alex E. Proimos via photopin cc

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